「綿の国星」大島弓子

Mar 19, 2012 / Topics

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「綿の国星」1〜4巻 大島弓子(白泉社文庫) 各620円 amazon.co.jp

1978年から87年まで「LaLa」に不定期連載され、84年にはアニメ化もされた大島弓子さんの猫漫画です。主人公は、心優しき須和野家の息子・時夫に拾われたチビ。擬人化されたチビは「私は自分を人間だと思っているので、この姿で登場します」と宣言し、登場するほかの猫たちも人間の姿をしています。猫たちは人間の言葉を理解しますが、人間には「ニャー」としか伝わらりません。また「いつかは人間になれる」と信じて疑わないチビは、幻の銀猫・ラフィエルに「猫は猫のまま綿の国へ旅だっていく」と聞かされます。猫アレルギーだった時夫の母の奮闘ぶりやお金持ちの家に住むシャム猫の生意気な姿、仲間想いな野良猫の集団など、チビの目線を通した人間模様は、猫に触れたことのある人ならだれでも心当たりがあるはず。人間の住む世界と猫の世界を行き来する、大島弓子さんのファンタジックな世界に引き込まれます。