【有名猫さんに会ってきた!】第六回 「ふく・ごま・めめ」編

Jun 18, 2013 / Topics

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Photo:Kazuho Maruo Edit&Text:Madoka Hattori

スコティッシュフォールドの雄猫・ふくさん、エキゾチックショートヘアの雌猫・ごまさん、ごまさんの子である雌猫・めめさん。ブログ『ふくとごま』や書籍、DVDでもファンが多い人気の仲良し3匹。飼い主のhanaさんと同居人の桜子さんに、猫たちとの穏やかでゆるりとした暮らしぶりを伺いました。

—今は3匹の猫たちと一緒ですが、そもそもふくさんとの出会いから猫との暮らしが始まったんですよね?

hana「当時インターネットの掲示板に出ていた里親募集のサイトをよくみていたんです。そこでたまたま目にしたふくに一目惚れして、飼うことにしました。しばらくして、ふくが関節炎になってしまい若いのにうまく遊べない事がかわいそうで、ふくを楽しませてくれるお友達を招く事を考えました。活発な猫だと難しいのでおとなしい性格の猫はいないのかなと調べていて、エキゾチックに出会ったんです。エキゾチック独特の見た目に魅かれたというよりはおっとりとした性格を重視し、ネットで見つけたブリーダーさんに譲っていただきました」


〈左から、めめ、ふく、ごま〉

—猫種によって性格が違うということは、以前から知っていたのですか?

hana「病院の先生に教えていただいたのと、学生時代にミックスの猫を飼い始めた時、猫の性質や飼い方など沢山本で調べて勉強していたんです。また以前飼っていたミックスと、スコティッシュのふくでは全く動きや性格が違っていて、体感として理解していたのかもしれません。でも実際に暮らし始めると、ふくとごまはあんまり一緒に遊ばないんですよ(笑)。エキゾチックは群れない性格みたいで、ふくを嫌いなわけではありませんがベタベタしない。でもごまはふくをいつも気遣っています」

—ふくさん、ごまさんの2匹に続いて、めめさんが生まれたと。

hana「ごまは本当にいい子で、彼女の性格が大好きなんです。だから、ごまがもう1匹欲しいと思ってしまって。似たような子を飼うのでなく、血をわけた子が欲しかった。ブリーダーの規約では本当はいけないことですし、そもそもエキゾチックの出産はとても難しい。でもブリーダーさんの理解や病院の方々の協力があって、なんとかめめを産み、育てることができました。でも二度とあんな思いはしたくないですね。当時は一般の人が猫を産ませることについて、いろいろと批判されることもありましたし、本当に大変だった。後悔はしていませんが、いい経験をさせてもらったと思います」

—すでにめめさんは6歳になりましたが、振り返ると3匹になってからの暮らしに変化はありましたか?

hana「2匹よりも3匹のバランスはとてもいいです。猫は1年経つと親子関係がなくなるんですが、めめがちょっとでも鳴くとすぐ、ごまが “何があったの!? ”ってやってくる。親子を離さないで飼うと、そういうこともわかります。一見するとごま&めめとふくという対立関係のようにも見えますが、ふくは全く動じないし、3匹とも群れないタイプなので自立しています」

—hanaさんと桜子さん、そして3匹の猫との暮らしはシェアハウスのような不思議な関係ですね。

hana「親子でもなく、パートナーでもなく。それぞれが独立した個人主義。その関係がいまはとても心地がいいですね」

—猫たちのブログ『ふくとごま』をはじめたきっかけは?

hana「WEB関係の仕事をしているので、自分でもブログをやってみようと思ったのが最初です。そこで題材を探したとき、ふくの成長記録にしようと。でもあまりに写真が下手で(笑)。桜子さんのほうが写真が上手かったので、見かねて撮影してくれるようになったんです。ブログのデザインはシンプルを心がけています。あれよあれよという間にアクセスが増えたのは、写真の力だと思いますね」

桜子「私は昔から動物が好きで、ムツゴロウ王国で働きたかったくらい。だからふくたちとの暮らしも楽しんでいたのですが、あまりにもブログの写真がひどくて。こんなに可愛いふくがものすごく不細工に写っていて(笑)、もったいないなと。それから、猫たちを撮りはじめました。でも写真の力だけではなく、ごまの出産というドラマと文章の力ももちろんあると思います」

—猫ブログブームも落ち着いた昨今、猫ブログを続ける秘訣は?

hana「とにかく継続することですかね。最初はふくを猫トイレでなく人間用トイレで用を足すように訓練をしようと、奮闘記を書いていました。結果的に足が悪くて無理だったのですが、そういう目的があると見てくださる人も応援してくれるんですよね。また、めめの出産の際も同じく、日々様子をレポートしていくことでドキドキハラハラするという応援のコメントをいただいたり。最近はポツポツとしか更新していないのですが、やはり更新し続けることが大事。あとはテーマを決める。例えば猫ごはんを作っていますとか、遊び道具に凝っているとか。いまは桜子の写真がきれいなのでその写真のために更新している感じですね」

桜子「今日は撮影があるので、テントを買ってみました。組み立てたりしていると、猫たちが何だろうってよってくるんですよね。写真を撮ることによって遊び道具がどんどん増えています(笑)」

hana「もちろんおもちゃ以外にも、猫との暮らしを心地よいものにするためにインテリアにも少々気を遣っています。ご飯皿もトイレの収納棚も友人の作家(http://www.socketform.com)さんにオーダーしました」

—猫と暮らすことの喜びとは?

hana「黙ってそばにいてくれること。そして普通の生活の中で、一瞬でも猫たちとの間に強いコネクションを感じ取れた時に、たまらない幸福感を見いだせることでしょうか」

桜子「ただ側で生きてくれている、かけがえのない存在。日常に彩りを加えてくれています。彼らがいなければこんなに写真は撮っていないでしょうし、また、その幸せを噛みしめて伝えたいがために写真を撮っているんだと思います」

ふく と ごま ~うちのスコとエキゾ~
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