フワフワとした丸い姿とコーヒーをこぼしたようなシミがチャームポイントのコムタンさん。Instagramでは人間のような立ち姿で人気です。飼い主であり、ネコ好きクリエイター達が作る新聞『The Cat's whiskers』を発刊するSUNDAY ISSUEのディレクター太田メグさんに、コムタンさんの魅力について伺いました。
ーコムタンさんとの出会いは?
「ずっと猫を飼いたくて、でもただ可愛いだけでない猫を探していたんです。インターネットでブリーダーさんのサイトを検索していたらコムタンを見つけて、一目惚れしました。他の兄弟よりも痩せていて、ネズミみたいだったのですが、かわいそうな姿が逆に可愛く思えて。すぐにブリーダーさんに会いにいき、譲り受けました」
ーコムタンさんといえば、まるで人間のように立つ姿がユニークですよね。
「最初に立った時はびっくりしました。中に人間が入っているんじゃないかって思うくらい、ストンって立ったんです。今までに見たことのない姿で、なんか恥ずかしい……! って思ってしまって。友だちが遊びに来た時に立つと、気づかれないように座らせたり、しばらく人には言えませんでした(笑)。でも一度写真を撮ってアップしたら、面白い! とか可愛い! という反応がすごくあって、変ではないんだなと。他にもInstagaramで立っている猫を見つけて、おかしな行動ではないと受け入れるようになりました」
ーコムタンさんと暮らし始めてから、太田さんの周りには猫を飼う人が増えたそうですね。
「(坂本)美雨ちゃんのサバ美とコムは同じくらいに飼い始めたんです。ゆーないとはコムタンを写真で見て、猫に興味を持ったと言っていました。“ネコ親戚”という繋がりは、ゆーないとが預かっていたヘンちゃんという猫が、病気で亡くなってしまった事がきっかけかもしれません。それ以降、自然と猫たちの世話をし合うようになりました。コムタンを見にきた友人たちが、猫の可愛さや一緒に暮らす楽しさに気づいて、実際に飼い始めることが多いんです。猫がちょっと怖いと思っていた人も、コムタンに合うと印象が変わる。きっとコムタンがぼんやりしていて猫らしくない猫だから誰にでも好かれるのかなと思います」
ー新聞『The Cat's whiskers』はどういう経緯で作ることになったのですか?
「段々と猫を飼っている人が周りに増えてきて、猫の企画をすることになったんです。新聞『The Cat's whiskers』は、通常の新聞サイズのブランケット版という大きなサイズだったこともあり、製作が大変でしたが参加型の企画があったり、猫好きな人たちが集まってくれました。今年、2月22日のネコの日に合わせ、2月19〜24日に伊勢丹新宿とのコラボ企画開催予定です」
ーコムタンさんと太田さんの関係性は?
「ネコ親戚の間でよく、猫たちが飼い主のことを何て呼んでいるんだろうという話をするんです。サバ美は“美雨!”って呼び捨てで、コムタンは私のことを“あの人”って呼んでいるんじゃないかなって。“あ、あの人が帰ってきた……”みたいな、ちょっと他人行儀な感じ(笑)。主従関係でもなく、家族や恋人ほど近くもなく、いってみれば同居人ですね。また私はすごく可愛いと思うのですが、コムタンのようなファニー顔をあまり可愛いとは思わない人もいる。可愛いの基準が人によって違うんですよね。でもInstagramで肯定的なコメントをもらうと、この可愛さをわかってもらえる人がいる! って嬉しくなる。もちろん正統派の猫も好きですが、ファニーな顔の猫にひかれるんです」
ー太田さんが思う、猫好きな人に共通する特徴は?
「人間に興味がある人でしょうか。人ってやっぱり面白いよね、って語れる人は猫が好きな人が多い。犬好きはわかりやすい性格で、喜びや悲しみなどの感情がはっきりしていますよね。一方、猫はツンデレだったり、こう思っているのかなってこちらに考えさせる。だから文学者や作家には猫好きが多く、猫にまつわる作品も多いのだと思います。あと、猫好きは隠れているんですよね。犬と違って、猫を飼っている人は表に連れて歩けないので、飼っているかどうかもわからない。でもこの人はきっと猫好きだろうというアンテナは当たることが多いです。そして猫が苦手な人がいたとしても、コムタンに会うときっと、こんなネコもいるんだな……って、猫という存在に対して少しだけ認識を広げてもらえるような気がします」
コムタン(通称コム)
スコティッシュフォールド6歳
飼い主・太田メグさんのInstagram
http://instagram.com/p/gspLUCj7e7/
飼い主・太田メグさんのTwitter
https://twitter.com/megmilk5628