乳酸菌のお酒 にごりんサワー 菊正宗
愛らしい白猫がデザインされた、乳酸菌のお酒「にごりん」。この度、新たに350ml缶「にごりんサワー」が登場。アルコール分3%で、ふんわりとしたやさしい味わいが特徴です。お米からつくられる「酒母」のなかで、伝統的な「生酛(きもと)造り」によって育まれる生きた乳酸菌が、独特の甘酸っぱい味わいを作り出しています。「にごりん」には乳酸菌の発酵によって生み出される「D-アミノ酸」がたっぷり。なかでも希少な成分である「D-アスパラギン酸」には、お肌の張りを保ち美肌を促す効果があるとか。「にごりん」は飲食店限定ですが、「にごりんサワー」はコンビニや量販店でも購入することができます。「にごりんサワー」の販売店舗情報は、にごりんオフィシャルTwitter @kiku_nigorin やFacebookでチェックしてみてください。
「菊正宗」酒蔵レポート
「にごりん」を造っているのは、実は350年以上もの間、辛口の日本酒を造り続けている老舗の日本酒メーカー「菊正宗」。2012年1月、神戸・灘に位置する菊正宗の「嘉宝蔵(かほうぐら)」を訪れました。
昔ながらの寒造りを行う「嘉宝蔵」は、季節蔵といわれ10月から約半年間蔵人たちが住み込みで酒造りを行っています。日本酒造りは「一麹(こうじ)・二酛(もと)・三造り(つくり)」といわれ、なかでも酛とよばれる「酒母(しゅぼ)」造りが要。大手酒造メーカーでは、酒母の腐敗を防ぐために市販の乳酸を用いることが多いそうですが、菊正宗では伝統的な「生酛造り」を継承し、生きた乳酸菌が生み出す乳酸によって酒母の腐敗を防ぎます。また50年以上使っている「半切り桶」や「暖気樽(だきたる)」などの道具を用い、温度操作を手作業で調整する「暖気操作(だきそうさ)」や「櫂入れ(かいいれ)」などの江戸時代から続く伝統的な手法で作られたています。「にごりん」はこの「酒母」を用いて作られたお酒、つまりれっきとした日本酒造りから生まれたリキュールなのです。
「何百年と伝統的な手法を、少しずつ改良を加えながら、でも基本は変えずに受け継いできたんです」と語るのは、蔵の最高責任者である丹波杜氏の小島喜代輝さん。「小さい蔵であれば生酛造りを売りにして、生き残るために伝統的な手法を用いる酒造はあります。しかし、これだけの大きな設備を持ちながら、生酛造りをしているメーカーは他には無い。真似しようと思ったって、なかなかできないんです。コストのことばかり考え、合理化して、味や温度管理など、何もかも機械でコントロールしている。米や酒母は生き物です。機械でコントロールしていては生酛造りはできないし、日本酒本来のよさを失ってしまう。私が一番大切にしているのは蒸し米の工程。日本一といわれる兵庫の山田錦を精米し、蒸す。米の出来は毎年異なるので、米の状態によって温度や時間などを変えるんです。原料の質を落として、合理化することばかり考えていては、いい酒ができない。伝統を守りながら品質を保ち続けることでしか、辛口で旨い日本酒は生まれないのです」
「生酛造り」をはじめとする日本酒造りの歴史や工程は「菊正宗酒造記念館」で見学・体験することができます。