「猫学入門」花輪莞爾

Aug 17, 2012 / Topics

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「猫学入門」花輪莞爾(小沢書店)amazon.co.jp

1990年に平凡社から刊行された「猫鏡」を改題した、猫の民俗誌です。絶滅しかかっている和猫の生態や美しさ、賢さを紹介する〈愛猫篇〉、古今東西に伝わる、猫の民話、童話などを通して、猫の恐るべき能力を解説する〈恐猫篇〉、猫化け話をはじめ、猫のもつ超自然の力を検証する〈妖猫篇〉の3部構成。

”猫は一種類しかいないと思ったら大間違いだと『猫の民俗学』は伝えている。東京近郊ではふるい伝承としてネズミをもっぱらとるのがネコ、ヘビをとるのがヘコ、トカゲをとるのがトコと言ったらしい。”

”人間の思考をテレパシーで感じとっているとしか考えられぬ例である。「今日は○○ちゃんをあまり見ないわね、どうしたのかしら」などと、聴こえるはずのない小声で噂しても、二、三分もたつとまるで今聞いたばかりの顔であらわれる”

こういった言い伝えや、猫が登場する「源氏物語」の引用、猫を愛したという三島由紀夫、はたまたミュージカル「キャッツ」まで、猫にまつわるうんちくが紹介されています。これを読めば、猫博士になれるかも!? という一冊です。