「フランシス子へ」吉本隆明 amazon.co.jp
「もしかすると人間には、人類の枠組みではどうにも収まりきらない何かがあって、ふだんの生活では抑え込んでいる別の自分、本能的というか野性的というか猫類の自分がいるんじゃないか。」
詩人・思想家の吉本隆明が亡くなる3か月前に語った、平凡な猫・フランシス子の死。とりたてて何もしない猫と自身を重ね合わせ、老いや病、死について考察しています。カバーに使われている自宅写真の玄関には、招き猫がチラリ。思想家として多大な影響を与え続けてきた著者の、猫との付き合い方が垣間みれる1冊です。