絵本「くまとやまねこ」著:湯本 香樹実 /イラスト:酒井 駒子(河出書房新社)amazon.co.jp
「きみは このことりと、ほんとうになかがよかったんだね。ことりがしんで、ずいぶんさびしい思いをしてるんだろうね」
突然、最愛の友達であった「ことり」を亡くしてしまったくまのお話。くまは花をしきつめた小箱にことりを入れたまま、暗い部屋にひきこもってしまいます。ある日、外に出たくまはバイオリンを手にしたやまねこと出会います。もうことりのことは忘れた方がいいという周りの声とは違い、くまの寂しさを受け入れるやまねこ。そしてやまねこは、ことりのためにバイオリンを演奏します。
大切な人が亡くなった時、どうやって未来をあるいていくのか。時間をかけて、ゆっくりと新たな一歩を踏みだすくまの変化に、こころゆさぶられます。