「夜の国のクーパー」伊坂幸太郎

Aug 8, 2013 / Topics

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“耳の裏側を後ろ足で掻き、前足を舐め、その唾で今度は目を撫でる。尻尾が顔のすぐ横で揺れる。意思と無関係という意味では、尻尾の動きも同じだった。体の一部であるにもかかわらず、分離した存在であるかのように、こちらの意思とは無関係に動く。揺れて、くねり、立ち上がり、時に膨らむ。”

作家・伊坂幸太郎の書き下ろし長編小説。戦争に負けた国に、占領軍の先発隊がやってきて、町の人間は戸惑う。戦争に負けるとは、一体どういうことなのか。猫や鼠が人間の世界とどうかかわっているのか。どこか不思議でなつかしいような物語。