book
「きりこについて」西加奈子 amazon.co.jp
“猫は伴侶であり、人生の師であり、逞しく寄り添ってくれる、友人である”
直木賞候補にもなった西加奈子による猫小説。
両親の愛情をたっぷり受けたきりこは、自分がぶすであるとは思いしなかった。ある日、想い寄せる男子にぶすといわれ、人気者だったきりこの人生は一変する。唯一の友達は、小学校の裏で出会った黒猫「ラムセス2世」。人間の言葉を理解する利口なラムセス2世は、きりこの友として、師として、いつどんな時も側にいた……。
飼い猫はとても利口で、人間と話ができるということが大前提で書かれています。猫を愛するすべての人に向けた猫小説といえるでしょう。
「ネコの行動学」パウル・ライハウゼン amazon.co.jp
「なぜ捕ったネズミを飼い主にみせびらかすのか」
「いたずらをして怒った時に知らんぷりするのはなぜ?」
「夜中に集まって何をしているのか」
「ネコ博士」として著名な研究者が、40年にわたりイエネコや野生のネコを観察した調査研究をまとめた本。30匹以上もの異なる生態をもつ猫たちとともに、綿密な行動観察と実験、なわばり、子育てなどの記録が網羅されています。写真やイラストを豊富に使い、素人にもわかりやすく解説。猫好きにとっての必読書です。
絵本「ゆきとくろねこ」竹下文子 amazon.co.jp
とある日の朝。黄色い目をした黒猫は、すずめから聞いた遠い北の国からやってくる「なにか」にソワソワ。真っ白い雪と黒猫の出会いをやわらかなタッチで描いた物語です。
「タマや」金井美恵子 amazon.co.jp
突然、妊娠している猫・タマをおしつけられた青年。産まれたての5匹の子猫の里親を必死で探したり、周りをとりまく人たちの猫に対する接し方で、「猫は特別な生き物である」という思いが伝わります。売れないカメラマンとしてギリギリの生活をしながら、気ままな生活をしていた青年が、猫と暮らすことでどう変わっていくのかを体感できる1冊です。
「うずまき猫のみつけかた」村上春樹 amazon.co.jp
作家・村上春樹が、アメリカのケンブリッジに住んだ1993〜95年にかけての滞在記。半信半疑ながら「猫の喜ぶビデオ」や調教ショーが気になったりと、随所に猫ネタが。近所をうろつく野良猫たちや、雑誌「ニューヨーカー」の通販でみつけた猫のイラストが描かれた腕時計の写真も掲載されています。挿し絵として安西水丸も参加。絵日記風エッセイ集です。
漫画「ゾッチャの日常」生藤由美 amazon.co.jp
ゾッチャという名をした、雄の白猫の物語。飼い主ではなく猫目線でストーリーが展開されていきます。トラ柄の美人猫に恋をしたり、野良猫たちの仲間ができたり。人間の都合で飼い主や住む場所が変わってもたくましく生きるゾッチャ。猫好きの人もそうでない人も楽しめる猫漫画です。
「猫の本棚」木村衣有子 amazon.co.jp
谷崎潤一郎「猫と庄造と二人のおんな」、内田百聞「ノラや」、町田康「猫にかまけて」、浅生ハルミン「私は猫ストーカー」といった、猫本を紹介するブックガイド。猫文学に登場する猫たちの魅力を丁寧に紹介した、猫好き&本好きにはマストな1冊です。
絵本「こねこのぴっち」ハンス・フィッシャー amazon.co.jp
リゼットおばあさんの家に住んでいる子ねこのぴっち。他の兄弟たちとは違うことをしたいと、ニワトリやアヒルの真似をして遊びに出掛けます。読みきかせにもぴったりな大型絵本です。
「しょうぼうねこ」エスター・アベリル amazon.co.jp
主人公は、黒い斑点のある黄色いノラ猫・ピックルズ。ある日、高い木に登って降りられなくなったピックルズは、消防士に助けられます。飼い主のいないピックルズは消防署に連れていかれ、消防士たちと訓練に参加。消防士に任命されます。消防士の帽子をかぶった凛々しい姿に見惚れます。
「ネコロジー ノラ猫トイとその仲間たちの物語」坂崎幸之助 amazon.co.jp
THE ALFEEのメンバーとして活躍するミュージシャン・坂崎幸之助さんによる猫エッセイ。「秘密結社」という名のものとに、ノラ猫をみつけては保護し、病院へつれていき避妊・去勢手術をするノラ猫撲滅運動をしている坂崎さん。さらに保護した子猫の里親を自ら探したり、里子にいきそびれた猫たちを自宅で何匹も世話しているという。表紙や中の写真も、坂崎さんの撮影によるもの。なぜノラ猫にこだわるのか、避妊・去勢を推奨するのか。坂崎さんなりの猫に対する哲学がつまった1冊です。