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「ねこめぐり―にっぽん猫紀行」相沢秀仁・相沢京子 amazon.co.jp
オリエンタルな沖縄の猫、浪花節が似合うワイルドな大阪の猫、雪と戯れる函館の猫…。北は北海道・稚内から、南は沖縄・西表島まで、日本各地で出会った猫たちを収めた写真エッセイ集。5000本を越えるフィルムから選んだ、さまざまな種類の121匹が掲載されています。美しい島国である日本を、猫たちを通して再確認できる1冊です。
「猫好きに捧げるショート・ストーリーズ」ロアルド・ダール amazon.co.jp
現代英米作家20人による「猫アンソロジー」集。本書のさきがけとして犬物語を集めた書籍が刊行され好評を博し、猫シリーズも展開されることに。しかし、犬の「忠犬物語」と異なり「忠猫物語」はあまり見かけず物語のテーマ設定に苦心したとか。必ずしも猫が主人公ではないものの、各作者それぞれの視点で、猫のもつ気まぐれで優雅な特質が丁寧に描かれています。
「犬の日本史―人間とともに歩んだ一万年の物語」谷口研語 amazon.co.jp
枕草子に登場する「翁丸」から江戸時代の「犬公方」、そして近代の軍用犬まで、約一万年にもおよぶ犬と人間の歴史を辿る本です。また「犬を食う人、人を食う犬」「霊力・呪力・超能力をもつ犬」といった、日本史上の犬にまつわるユニークな逸話も紹介。猫派の人にとっても、犬と人間の歴史から学ぶことは多いはず。日本人が犬や猫など身近な動物たちとどのように関わってきたのかを知ることのできる1冊です。
「猫だけが知っている 猫の秘密」ロベール・ド・ラロシュ amazon.co.jp
ジャーナリストや作家として活躍する著者が、奇想天外な着想で猫の行動を分析した本。動物行動学者の助けを借りながら「猫の喉がゴロゴロ鳴る理由は?」「屋上から落ちた猫は本当に助かるの?」といった疑問に答えていきます。よくある猫の生態ガイドブックというよりも、おとぎ話に近いことにあえて挑戦した内容。著者と愛猫・メフィストを描いた挿し絵も可愛い1冊です。
「人が動物たちと話すには」ヴィッキー・ハーン amazon.co.jp
"ネコは「愛してる」とはあまり言わない"
犬や馬の調教師として、また英文学の研究にも携わっている作家、ヴィッキー・ハーンによる動物行動学の本。人間と動物が、お互いにより深く理解しあうための「言語」が調教であるという著者。馬や犬、チンパンジーなど研究に向いている動物だけでなく、なかなか研究対象にならない猫についても触れられています。人間の思い通りにならない猫が、いかに知的で魅力的な動物だということが理解できるはずです。
「えのすきなねこさん」にしまきかやこ amazon.co.jp
毎日絵を描いて暮らしている「ねこさん」の物語。友達のきつねさん、うさぎさん、おさるさんたちに絵なんてなんの役にも立たないといわれながらも、描き続けるねこさん。ある日、ねこさんの絵をみた仲間たちは……。絵を描くこと、好きなことを続けることの大切さを教えてくれる絵本です。
「オチビサン」安野モヨコ amazon.co.jp
朝日新聞に連載されている1頁漫画です。主人公は元気いっぱいの「オチビサン」と相棒の犬「ナゼニ」、パン好きの「パンくい」。なかでも猫好きとしてチェックしたいのは、いたずらっこの猫「ジャック」。ツンデレの性格は、猫を飼っている著者ならではの視点が表現されているのかも!? 春はお花見、夏はアサガオ観察、秋はどんぐり拾い、冬はおしくらまんじゅう……。日本ならではの美しい四季の移り変わりを、シックな色彩と柔らかいタッチで描いています。
「三毛猫ホームズの推理」赤川次郎 amazon.co.jp
キリッとした顔立ちに、優雅で上品な体つきをした三毛猫・ホームズ。時々、物思いにふける癖のあるホームズは、ひとたび事件がおきるとユニークな推理と鋭い勘を働かし、事件を解決に導きます。血を見るのが嫌いで、アルコールに弱く、女性恐怖症の独身刑事・片山とのコンビは息もぴったり!? こんな猫がいたら、と思わせるベストセラー猫小説です。
「ねこのタビサ」A.N.ウィルソン amazon.co.jp
サバ柄の子猫・タビサが母親になるまでを描いた絵本。父親のデカシッポをはじめ、猫の特徴をよくとらえた、繊細で精密なタッチで描かれています。猫の視点からみた人間たちの不可解な行動にドキリとする場面も。素敵な黒猫と出会い、子猫を産むタビサ。猫を通した成長物語です。
「吾輩は猫が好き」野坂昭如 amazon.co.jp
一時は20匹もの猫たちと暮らしたことがあるという作家・野坂昭如が、雑誌「ねこ倶楽部」に連載したエッセイをまとめた本。“愛想がなくても、芸がなくても” どうしたって猫たちに惹かれてしまう。個性的な猫たちと作家の猫ライフを綴った1冊です。