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「吾輩は猫である」夏目漱石 amazon.co.jp
「吾輩は猫である。名前はまだ無い」というあまりにも有名な一節から始まる、漱石最初の長編小説。中学校教師の家に迷いこんだ1匹の猫。先生を取り巻く社交界への皮肉を、飄々とした猫の視点で描いています。自分の飼い猫がこんな風に飼い主の生活を見ているとしたら…!? と考えずにはいられません。
絵本「ねこのジンジャー」シャーロット・ヴォーク amazon.co.jp
主人公は茶トラの猫、ジンジャー。飼い主であるテレサの抱っこや美味しいご飯、かごが好き。ある日、子猫がやってきて、お気に入りのかごやご飯にちょっかいを出します。子猫のいたずらに嫌気がさしたジンジャーは家を出て行ってしまい……。2匹目の猫を迎えるときの、ちょっぴり切ない物語が優しいタッチで描かれています。
「大学猫のキャンパスライフ」NEKO PICASO amazon.co.jp
飼い猫とも野良猫とも違う「大学猫」。早稲田大学、お茶の水女子大学、青山学院大学、武蔵野美術大学、東京農工大学など、都内近郊17大学の構内で暮らす猫たちを集めた本です。現役大学生が半年間にわたって密着取材した、さまざまな種類の猫たちが登場。比較的人慣れしている猫たちが多いため、撫でたり遊んだりもできるとか。また「猫をかわいい、かわいいと愛でるだけの本にはしない」という著者の意向で、地域猫や動物愛護法についての解説も掲載。野良猫たちとの付き合い方も学べる1冊です。
「私の猫たち許してほしい」佐野洋子 amazon.co.jp
「気が付いたらブス猫が傍にいた。そしてそれが、気が付いたらめっぽう気が強かった」
絵本『100万回生きたねこ』の作者である佐野洋子のエッセイ集。幼少の頃の北京での思い出やリトグラフを学んだベルリンでの生活が綴られています。「ずっと猫がきらいだった」という著者が、意図せず出会ってきた猫との少し残酷な思い出も。文の合間に登場する挿し絵も素敵です。
絵本「あしたうちにねこがくるの」石津ちひろ、ささめやゆき amazon.co.jp
明日から猫を飼うことになった女の子。ライオンみたいに大きな猫? 私よりピアノが上手い猫? 一体どんな猫がやってくるのか、次々に広がる女の子の空想の物語。猫を迎えるときのワクワクと不安がよみがえります。
「ネコはなぜ夜中に集会をひらくか―ネコとイヌの行動学入門」小原秀雄 amazon.co.jp
“ネコは、すぐれたリズム感覚をもっている。しかしそれは、音楽でいうようなリズム感覚でなく、生活のうえでのリズム感といったものである。たとえばネコは、どんなペースをとって歩けばよいかとか、どのくらいの距離でえものに近づけば、狩りが成功するかといったことを自然に知っている。そして、そのリズム感覚が、しっぽを振らせてしまうのだ。 ー尾のしめす役割”
猫はなぜひっかくのか、イヌはなぜ忠節かなど、動物生態学者が解説したエッセイ集。ふだん犬や猫に接する際に疑問に思っている動物たちの生態が、愛猫の体験をベースにしながらわかりやすく紹介されています。犬派、猫派どちらも満足のできる1冊です。
「Stuff My Cat」Mario Garza amazon.co.jp
カリフォルニア在住のグラフィックデザイナー、マリオ・ガーザの猫ブログ「stuffonmycat.com 」のおちゃめな猫たちが集まった写真集。ハロウィンのコスプレをしたり、デブ猫にゲームとコーラを並べてみたりと、飼い主はやりたい邦題。愛くるしいだけではなく、ちょっとクセのある表情がたまりません。
「猫をさがして―パリ20区芸術散歩」夏目典子 amazon.co.jp
詩人、画家、音楽家など、パリに住む猫を愛した作家たちは猫とどう付き合ってきたのか。文学作品・美術作品に登場する猫からみえる、いつの時代も変わらない猫との暮らし……。ジャン・コクトーやピカソ、マティスらが自身の愛猫と写った貴重なツーショットも掲載。猫をガイドにパリ歩きを楽しめる1冊です。
「トマシーナ」ポール・ギャリコ amazon.co.jp
『猫語の教科書』で知られるポール・ギャリコの長編猫小説。スコットランドの片田舎で獣医を開業するマクデューイ氏は、ひとり娘の愛猫・トマシーナを安楽死させてしまう。それを機に心を閉ざした娘。町外れに動物たちとくらす魔女・ローリとの出会いにより、頑な父と孤独な娘に変化が訪れる。『ジェニィ』と並ぶ、猫ファンタジーの名作です。
絵本「せいくんとねこ」矢崎節夫、長新太 amazon.co.jp
「せいくんにたべられるよりねこにたべられるほうがさかなはしあわせだとおもうな。」
ある日、魚を食べようとした少年のもとへやってきた一匹の猫。自分が食べたほうが魚は幸せといいながら、まんまと頭と尻尾をゲット。トボけているようで、猫の頭のよさがわかる1冊です。