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「よるとひる」マーガレット・ワイズ・ブラウン amazon.co.jp
昼がすきな白猫と、夜の闇がすきな黒猫の物語です。白猫がすきなものは、あたたかな日だまりや鐘の鳴る音、お日様に照らされた松の木。一方、黒猫は星のきらめきやフクロウの鳴き声、草むらの湿ったニオイがすき。ともだちのいない2匹はそれぞれのすきなものを見せあい、やがて心を交わす……。人間の住む街の昼と夜の姿が、やわらかなタッチで描かれています。
『猫の森の物語ー猫も人も「ご機嫌元氣」に』南里秀子 amazon.co.jp
「猫は、人の年収や肩書き、資格といった表面的なものには左右されません。またどんなに知識やテクニックがあっても、それらはいざという時にたいして役に立ちません。それより感じる力、気合い、情熱といった科学では証明しきれないもののほうが、猫との関係づくりには必要不可欠なのです。」
雑誌「猫びより」に連載されている〈キャットシッターなんり〉によるエッセイ「ウエルカムごろん」をまとめた本です。キャットシッティングの現場で出会ったのべ5万匹以上の猫たちや、飼い主亡き猫たちを受け入れる「猫の森」でのエピソードが細やかに描かれています。猫を知れば知るほど、一般的な知識や情報が役に立たないという著者。猫と向き合う時に、いかに誠実に素のままで接することができるか。ただ楽しいだけではない、猫と暮らすことについて考えさせられる1冊です。
「猫百話」柳瀬尚紀・編 amazon.co.jp
無類の猫好きとしても知られる翻訳家・柳瀬尚紀による猫本です。柳田國男、三島由紀夫、山下洋輔、向田邦子、中原中也、パウル・クレーの日記、さらには「白鯨」や「アンネの日記」「源氏物語」まで、古今東西の文学作品やエッセイから、猫が登場する文を抜粋して掲載しています。どこのページを開いても猫だらけという贅沢な1冊。柳瀬氏が翻訳を手がけた「猫文学大全」もおすすめです。
「吾輩は看板猫である」梅津有希子 amazon.co.jp
「CREA Due Cat」などで活躍するライター・梅津有希子さんによる、猫観察本です。レトロな商店街でみかける青果店のアイドルや工具店の社長まで、マイペースに店番をする猫たちの様子がほのぼのとレポートされています。第二弾の「東京下町編」では、東京スカイツリー周辺の商店街で暮らす猫たちが登場。浅草・柴又・上野など総勢31匹のエリア別猫MAP付き。下町探索をしながら看板猫に会いに行ってみてはいかがでしょうか。
「猫は魔術師」ねこ新聞 監修 amazon.co.jp
猫文学紙『ねこ新聞』に掲載された、猫好き著名人によるエッセイ集です。浅田次郎、赤瀬川原平、池田理代子、小池真理子、松本零士、森村誠一、山田洋次、横尾忠則、坂本美雨らが、愛猫との暮らしや野良猫たちとの思い出について語っています。表紙のイラストは、浅生ハルミンによるもの。猫好きにはもってこいの1冊です。
「映画はネコであるーはじめてのシネマ・スタディーズ」宮尾大輔 amazon.co.jp
映画「ティファニーで朝食を」「キャット・ピープル」「猫と庄造と二人のをんな」「子猫をお願い」など、猫が登場する映画を通じでシネマ・スタディーズ(映画学)を紹介する入門書。演技をしない猫だからこそ、猫の描き方を分析することで映画のスタイルや理論を知ることができます。本書を片手に、(もちろん猫を膝にのせて!)映画鑑賞をしてみてはいかがでしょうか。
「ねこのホレイショ」エリナー・クライマー amazon.co.jp
抱かれるのが嫌いで、ゴロゴロとのどを鳴らすこともめったにない、雄猫のホレイショ。飼い主のケイシーさんにそれはそれは大事にされていたけれど、家にやってきた犬やうさぎにまで優しくするのが気に入らない。ヘソを曲げたホレイショは家をでます。魚もミルクもなく路上で一晩すごしたあと、「かわいがられるのも、ま、わるくないか…」と気づくまでのお話。ふてくされたホレイショの表情も憎めません。
「湯ぶねに落ちた猫」吉行理恵 amazon.co.jp
詩人・小説家の吉行理恵による小説、随筆、詩を集めた1冊。「雲」「蜻蛉」「トン」などさまざな猫たちが登場し、おだやかで、でもちょっぴりユーモアのある日常が描かれています。何度となく、湯船に近づいては落ちる(!?)猫たちをみて “猫は複雑で魅力がある。静かに坐っていると瞑想にふけっているようにみえるが、時々馬鹿げたことをする”という著者の表現に思わず納得してしまいます。
「猫デリレシピ ペットがよろこぶヘルシーごはん」amazon.co.jp
魚はもちろん、タンパク質がたっぷりの肉料理やおやつなど50のレシピ集を集めた1冊です。「猫が動物性タンパク質をほしがるのは、肝臓がアミノ酸の分解を調節できない」からだとか。アレルギー対策のレシピやダイエットについての解説も。かかりつけの獣医さんのアドバイスをうけながら、記念日やごほうびのおやつにチャレンジしてはいかがでしょうか?
「ルドルフとイッパイアッテナ」斉藤 洋・作/杉浦 範茂・絵 amazon.co.jp
「一度にぜんぶわかってもらおうなんて、思っちゃいない。いま、きみたちにわかってほしいのは、ぼくがルドルフっていう名まえのねこで、とにかく字が書けるっていうこと。それからもうひとつ。じつをいうと、ぼくはまっ黒なんだ。つまり黒ねこってことさ。黒ねこのルドルフ、そう覚えておいてほしい。」
主人公の黒猫・ルドルフと兄貴分のイッパイアッテナの冒険物語。ひょんな事から長距離トラックで東京に来たルドルフは、ボス猫のイッパイアッテナと出会う。ノラ猫たちのたくましく生きる知恵と勇気、そして友情は、私たち人間にさまざまな生き方の教訓を教えてくれる。児童文学の名作です。