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「性悪猫」やまだ紫 amazon.co.jp 1980年代に活躍した、やまだ紫による猫漫画。「性悪猫」をはじめ、「長ぐつ はなかない 猫」「時間の兵隊」、絶版になっている青林堂版のカラーイラスト、新たに発見された貴重な猫イラストなどが収録されています。解説は「100万回生きたねこ」の佐野洋子さん。やまだ紫が7匹の猫と子どもたちと暮らすドキュメンタリーを観て、彼女の猫の描き方について語っています。カワイイだけの猫漫画とは一線を画す、詩的コミックの傑作です。

「キャット・アートー名画に描かれた猫」シュー・ヤマモト　amazon.co.jp 先史時代の壁画や中国の風景画、またフェルメールならぬ”フェルネーコ”の「牛乳を注ぐメス猫」など、歴史上の名画を猫に置き換えて描いた作品集です。ヴィンセント・ヴァン・ニャッホ、パブロ・ピキャット、ルネ・マグニャット、アンディー・ニャーホールといった作家のネーミングはお見事。巻末には原画の詳細も記載されているので、元の絵からどのように”猫”アレンジされているのか、見比べて楽しめます。

漫画「ゆず」須藤真澄 amazon.co.jp 漫画家・須藤真澄とちょっとやんちゃな雄猫ゆずの物語。薬味のゆずはなくても食べられるけど、あるとないとでは全然よろこび具合が違う、という理由で名付けられた「ゆず」とのほっこりとした日常を描いています。後半は、動物学者・加藤由子さんの「雨の日のネコはとことん眠い」という本を参照した「学習まんが」に。猫の瞳孔やヒゲの秘密や食べ物の相性など、猫について学べる一冊です。

「ネコ・猫・ねこ in Books」ロドニー・デイル amazon.co.jp 世界一のライブラリーといわれる大英図書館の蔵書からセレクトした猫たちを集めた1冊。レオナルド・ダ・ヴィンチが描く子猫のスケッチや「不思議の国のアリス」のチェシャー猫、さらにはエドワードリアの愛猫フォスなど、8世紀から現代にいたるまでさまざまな猫たちが登場します。本の挿し絵から、いかに猫が人々に愛されてきたのかを知ることができるはずです。

「再び女たちよ！」伊丹十三（新潮社）amazon.co.jp “猫も犬と同様、なかなか芝居をすることが好きである。ただー猫の場合、演技のウエイトが、あくまで自分が人間の家来ではない、ということを誇示することにかかってくるのであります。” 映画監督・伊丹十三によるエッセイ集。猫が好きな理由を考えたところで答えはでない、といいつつ猫好きな男と犬好きな女を口論させてみたりと、猫について考察するのも楽しみのひとつだったようです。また「ザ・ネイミング・オブ・キャッツ」の章では、自身の愛猫〈コガネ丸〉と〈歯医者〉を例に、猫に名前をつけるのがいかに難しいことであるかを語っています。さらには “女はどうしても猫型でなくてはならぬ”と、いつのまにか猫から男女の恋の話へ。猫とのエピソード以外にも伊丹流の礼儀作法など、生き方について学べる一冊です。

漫画「プ〜ねこ」北道正幸（講談社）amazon.co.jp 時事ネタを扱い、シニカルな猫たちを描いた4コマ漫画。「プ〜ねこ」とは、定職を持たない猫のこと。著者いわく、全成猫の98％ほどを占めるとか。残りの2％はショウなどに出演するサラリー猫、小説に登場する猫などがいるとのこと。ほんわかした猫漫画とは一線を画す、大人のための風刺猫漫画です。

「猫町」著：萩原朔太郎、画：金井田英津子 （パロル舎）amazon.co.jp 詩人・萩原朔太郎による猫絵本。旅の途中、とある角を曲がったら猫だらけだった……。繊細なタッチとレトロな色使いで描かれた版画がとても美しい1冊。人間に化けた（？）猫たちの奇妙な世界にひきこまれます。

「ジェニィ」ポール・ギャリコ（新潮文庫）amazon.co.jp 猫好きのバイブル「猫語の教科書」で知られる、ポール・ギャリコの猫小説。主人公の少年ピーターは、公園で猫をみつけるたびに家へ連れて帰るが、ばあやが飼うことを許してくれない。ある日、ピーターは交通事故にあい、目が覚めると真っ白な猫になっていた。家に帰るも、猫嫌いなばあやに放り出されてしまう。人間に追われ、意地悪なボス猫にいじめられ、気がつくとやさしい雌猫ジェニィに助けられていた。ジェニィは、ポールに猫としての生き方を教えながら、2匹の冒険の旅がはじまるというお話。細やかな猫のしぐさや性格の描写は、猫好きな著者ならでは。猫たちの目線で、存分に猫ワールドに浸れる一冊です。

手塚治虫 アンソロジー「猫傑作集」1,2（秋田文庫）amazon.co.jp 手塚治虫による、猫が登場する作品を集めた本。「ブラック・ジャック」「鉄腕アトム」など、おなじみのシリーズから時代劇モノ、SFモノなどを掲載。愛らしい子猫や凶暴なヤマネコ、はたまた人間に化ける化け猫など、さまざまな猫たちが登場します。まさに、猫づくしの名作漫画本です。

絵本「おれはねこだぜ 」佐野洋子（講談社）amazon.co.jp 「100万回生きたねこ」の著者、佐野洋子さんによる猫絵本です。林に住むサバが大好物の猫が、ある日サバの大群に襲われるというストーリー。街や映画館に逃げても逃げても、追ってくるサバ。ブラックユーモア満載の1冊です。