アーティスト・平山昌尚 × まことちゃん — 猫のための部屋

Nov 28, 2014 / Interviews

photo:Kazuho Maruo Edit&Text:Madoka Hattori

独特のタッチで描くドローイングやパフォーマンスなどを中心に国内外で活動している、アーティストの平山昌尚さん。2歳半になる雄猫のまことちゃんと暮らしています。猫のために自宅を改造したという平山さん。猫が快適に暮らすためにしている工夫とは。

しっぽが美しい猫



—この家には、ちょっとびっくりするくらい、ほとんどモノがないですよね。



「前はモノであふれていたのですが猫と暮らすようになってからはすべて戸棚にしまうようにしたのと猫があそべるよう板をつけたりしました。絵はいたずらされないように猫が届かない場所においています。なにもないと毛の掃除も楽ですよ」

—まことちゃんとの出会いは?



「原宿の里親会でみつけました。猫を飼いたいなと思いネットで調べて。初めは神楽坂の里親会にいったのですがあまりピンとくるのがいなくて、そのご原宿で見つけました。11ヶ月のしっぽが長くてキレイな猫でした」

—そもそも猫を飼ったことはあったのですか?



「幼い頃にシャム猫を飼っていた記憶はあるのですが、あまり覚えていません。神戸に住んでいた頃は犬を飼っていました。東京にでてきてからまた猫を飼いたいなて思ったんです」



—まことちゃんの性格は?



「今日の撮影もあまりでてこないですけど…… ホント臆病ですね。懐かないですし(笑)。猫が膝に乗ってくるとか聞きますけどあまりないです。でも遊ぶのは好きで朝になると運動会をしていますよ。おもちゃで遊ぶのもあきないですね」



—猫と暮らしはじめて、発見はありましたか?



「人懐っこいのを想像していたのですが無いんですよね。捕まえようとしてもスルりと逃げてしまうし。猫と一緒に寝ているという話をきくとうらやましいなって思います」

—そのベタベタしない距離感は、平山さんのキャラクターにあっているような気もします。



「作業しているときはいいですよね。紙をひろげても、あ、いたの? ってくらい興味を示さないですし」


コロコロかわる表情が面白い




—平山さんとまことちゃんは、どういう関係ですか?



「猫の家に住まわせてもらっている感じ(笑)」

—猫の面白いところは?



「いろんな表情をするところです。怒ったり、眠たい表情だったり。あくびをしている姿は妖怪みたいじゃないですか。その瞬間を写真に撮りたいとおもってもなかなか取れない。周りにも猫を飼っている友人が多くて、だんごの飼い主の(田部井)美奈ちゃんとか。みんな同じ時期に飼いはじめたんです。いつか会わせたいねっていってます」

—作品に猫を登場させることは?



「猫と遊ぶ時に使うひもの動きをモチーフに作品をつくったことはあります。猫が興味をひくよう強弱をつけて動かすじゃないですか。その動きがドローイングの参考にもなるんです」

—猫そのものを描くことはないのでしょうか。



「猫はなかなか上手く描けないんです。表情がありすぎるからかな」

  • 名前: まことちゃん
  • 年齢: 2歳半
  • 性別:
  • 品種: 雑種
  • 飼い主プロフィール:
    平山昌尚(ひらやま・まさなお)
    個展に「Solo Show」(CLEAR EDITION & GALLERY、東京、2013)、「Ghost」(Aperto / Co-produced with FRAC Languedoc-Roussillon、モンペリエ、2013)、「爆破ショー 他」(NADiff a/p/a/r/t、東京、2012)、「Book and Work 2」(Printed Matter、ニューヨーク、2012)ほか。グループ展に「パープルーム大学」(山下ビル、名古屋 / 熊本市現代美術館、熊本、2014)、「たたいてかぶってジャンケンポン」(NADiff a/p/a/r/t、東京、2014)、「板と紙とケータイ電話」(MA2 Gallery、東京、2013)、「The Big Bang」オープニングパフォーマンス(Watermill Center、ニューヨーク、2012)ほか。講義・ワークショップに「Projektil 2014」(Bauhaus University、ワイマール、2014)。書籍に「Card Game (4999)」(Nieves / Rollo Press、チューリヒ、2013)、「3444」「Street View」(edition nord. 、新潟、2011 / 2012)ほか。
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