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映画プロデューサーとして、「告白」「悪人」「モテキ」など数々のヒット作を世に送り出してきた、川村元気さん。LINEでの配信でも話題になった、自身初となる小説「世界から猫が消えたなら」が発売されました。実はこの小説のカバー写真は、ilove.catに掲載されていたsnapshotsが元になっています。「世界から猫が消えたなら」という、猫好きにはショック(!?)なタイトルに込められたメッセージをお伺いしました。
—「世界から猫が消えたなら」には〈キャベツ〉と〈レタス〉という2匹の猫が登場します。ユニークな名前ですよね?
この小説を書く前に「ユリイカ」の猫特集(2010年11月号)を読んでいたら、安部譲二さんが酔っぱらって猫の名前をその時食べていたつまみの〈ウニ〉にしたというエピソードがあったんです。下手したら〈塩辛〉になっていたかも、とも書いていて。そんな簡単なことで、名前がつけられることが面白いなと。でも案外名前ってそういうことなのかなと思って。そのくだらなさが、愛おしくなったりするんだよなと。それで猫がレタスの箱に入っていたから〈レタス〉という名前にする、次に拾ってきた猫がレタスとそっくりだったから〈キャベツ〉という名前にする、ということを決めました。
—そもそも、猫を登場させるという設定は最初からあったのですか?
この物語は、正確には世界から“僕”が消えたならという話なんです。自分が死んだらどうするか、死ぬとなったら本当に大切なモノに気づくことができるのだろうか、と。この小説の中で消えていくモノは、あってもなくてもいいモノ。猫を好きな人は大好きだけれど、嫌いな人は大嫌い、どうでもいい人もいれば、自分の猫にしか興味のない人もいる。猫がいなくても人間は死なないけれど、ないと大変なことになるのではないかと思ったんです。他人にとってはどうでもいいことでも、自分にとっては大切なことってありますよね。猫はその象徴としてぴったりだなと。
—川村さんは猫を飼っているのですか?
小さい頃に猫を飼っていたのですが、ご飯を食べるときにうちにきて、またフラ〜とでていってしまう〈キャベツ〉と同じような、半野良猫でした。でもある日、出ていったきりに戻って来なかったんです。それから、母親が落ち込んでしまって。あたりまえのように毎日夕方になればやってきていたのに、突然いなくなることがあるのだなと。子どもながらに、もっと可愛がってあげればよかったと、すごく後悔したんです。今でも、猫がいなくなるということが、ドラマチックなこととして心に残っていて。だから、本を書く時にフッとでてきたのかもしれません。
—小説の中では、チョコレート、映画、時計、携帯など、猫以外にも「なくなってしまったらどうなる?」というモノがたくさんでてきます。タイトルにあえて猫を入れた理由は?
「世界から猫が消えたなら?」と聞くと、みんな一瞬、考えると思うんです。“えらいこっちゃ!”と思う人もいれば、“何が変わるの?”と思う人もいる。僕は映画でも文章でもコミュニケーションしたいんです。その作品をみた人が、自分のことを考えたり疑問をもったりすることが、一番大事。だから、このタイトルは投げかけなんです。そして、世界から猫が消えたならどうなるか。それぞれの立場によって反応はさまざまで、その人自身の価値観がモロにでてくる。その振れ幅の広さが面白いなと思って猫をタイトルに入れました。
〈LINEで配信された写真。表紙の写真など、すべてフォトグラファーの丸尾和穂さんが撮影〉
—実は、ilove.catのsnaphotsに掲載されていた写真を、表紙に使っていただきました。この写真をみつけたきっかけは?
本を書き始める前に、〈キャベツ〉がどんな猫なのかを決めるために、写真集や絵本などたくさんの猫を見ていたんです。でも、よくあるカメラ目線で上目遣いの猫ではなく、消えるというイメージから、海をみている後ろ姿の猫を探していました。でも、南仏の海辺にいるような写真は、野良猫だからちょっと汚かったりして(笑)。たまたまilove.catのサイトで猫写真をチェックしていたら、この写真が目に留まったんです。僕はずっと海とか、ドラマチックな場所にいる猫を探していたのですが、あたりまえに部屋にいて、ソファーから半分だけ顔を出している猫をみてなるほどな、と。日常的な景色の中に、あたりまえにいると思っていたものが消えてしまうことのほうが、辛いのだなと。だから写真をみつけたことで、小説の原初のテーマに呼び戻された気がします。それから、ずっとこの写真をみながら原稿を書いていました。
—本の中では猫が“〜でござる。”という、ちょっと変なしゃべり方をしますよね。
最初はしゃべる設定ではなかったのですが、表紙の写真をみているうちに、この猫に話しかけられている気がしてきたんです。そこで、子猫の頃、母親と一緒にテレビで時代劇を見て育ったせいで、武士のような話し方になってしまった猫を描きました。なんか可哀そうだけど、可愛いというか。
よく、この本を映画にするのですか? と聞かれることが多いのですが、もし映画にしたとしても、猫にはしゃべらせないと思う。小説世界ならではの特権ですよね。そもそもこの本を書くきっかけは、吉田修一さんに映画「悪人」の脚本を書いてもらった時に、映画と小説が全く違うということを感じたから。この本のタイトル「世界から猫が消えたなら」を文章で書くと1行でその世界を表現できます。読者が想像力で補完してくれるからです。でも、映画で世界から猫が消えたシーンをつくろうとすると、どんなにカットを重ねても難しい。そういう文章でしかできない表現をやりたくて、小説を書くことにしたんです。だから今は、この本をどうやって映画化すればいいか、全くわからないんですよ。例えば、猫が全くでてこないとか……それくらい突飛なアイデアから発想をはじめるしかないかもしれません。ましてや猫がしゃべるなんて、ちょっと映画でやるのはかなり勇気がいりますね(笑)。
—そもそも、猫は全く演技をしないですしね。
映画に出来ない理由はそれもあります。猫がニャーンと鳴く1シーンを撮影するだけで、3時間くらいかかった経験があります(笑)。猫は全くお芝居をしてくれない。そういう意味でも、この本は映画化がとても難しいんです。ストーリーとしては映画的だと言われることが多いのですが、構造としては無理なことをやっています。それが、僕が映画人として、文章で物語をどうつくるかということに挑戦した理由です。
—猫である理由は、川村さんが小説を書く上で必然だったと。
この本では、あたりまえにあるモノがなくなることで、逆説的にその価値に気づくという発想が元になっています。映画や携帯がなくなることは、わりと簡単に想像ができたのですが、猫だけはやっぱりわからなくて。もちろん、自分の飼い猫がいなくなったら大変ですが、具体的に人間の役に立っているわけでないのに、ずっと人間と一緒にいるのはなぜだろうと。
そこで導き出した結論が、母親が言う「猫が人間を必要としているのではなく、人間が猫を必要としている」ということ。基本的には、猫は人間よりも寿命が短いので、自分より先に死ぬじゃないですか。でも人は、やがて悲しみが訪れることを知っていながら猫を飼う。それは猫に限ったことではなく、恋愛やありとあらゆることにあてはまりますよね。だって、ほとんどの恋愛は終わるし、別れがある。それでも、恋愛をする。滑稽なんだけど、それが生きるということなんじゃないかなと。自分より、ちょっと早く生きて、早く死んでしまう。猫に自分の人生をみているのだなと思ったんです。
—小説にしかできないこと、という前提で本を書き始めたとはいえ、猫の話を聞いていると、川村さんの私的な思い出や経験が入っていますよね。
今、ふっと思い出したんですけど、昔付き合っていた女の子から、別れてしばらくして突然「猫が死んだ」ってメールがきたんです。確かに、彼女は猫を飼っていて、この猫がいなくなったら不安だとよくいっていて。僕も付き合っていたときは、その猫を可愛がっていたのですが、しばらく途切れていた彼女との縁や思い出が、猫の死でふたたび繋がった。そういう記憶の断片が、意識せずに入っているのかもしれません。
—また猫を飼いたいとは思わないんですか?
猫がいなくなった時の辛さを想像すると、また飼うことに抵抗があるんです。でも僕は、この本を書いていた1年余り、ずっと〈キャベツ〉のことを考えていました。〈キャベツ〉は未だに、勝手にしゃべりかけてくる(笑)。小説を書いたことで、僕は〈キャベツ〉という、“絶対に死なない猫”を自分の中に、飼うことになったんです。
川村元気(わかむら・げんき)
1979年生まれ。映画プロデューサー。手がけた作品は「電車男」「告白」「悪人」「モテキ」「おおかみこどもの雨と雪」など。2010年、米The Hollywood Reporter誌の「Next Generation Asia 2010」に選出され、11年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。Casa BRUTUS誌にて「Tinny ふうせんいぬティニー」を連載中。
「世界から猫が消えたなら」川村元気(マガジンハウス)1470円 amazon.co.jp
「猫は死を理解している?」
「首輪の鈴は猫にとって不快な音なの?」
「袋や箱に入りたがるのはなぜ?」
猫と暮らしていると、さまざまな疑問がでてきます。そこで、twitterやFacebookに寄せられた猫にまつわるたくさんのなぞを、猫の行動学を研究している、麻布大学 獣医学研究科 動物応用科介在動物学研究室・大谷伸代先生、獣医学科 微生物第一研究室・宮地一樹先生におうかがいしました。
「猫は夢を見るの?」といった質問が寄せられた、前編はこちら。
4.猫社会のなぞ
―猫は一匹でいるのと、何匹かで一緒にいるのとではどっちが好きなんですか? 元々は単独で行動してきた動物。でも個体差や小さい頃からの環境など、色々なファクターが関わってくるのでいちがいには言えません。 ―猫集会なるものは実在するんでしょうか。猫に社会性はありますか? 猫集会は社会的接触のひとつとして考えられていますが、何をやっているのかはまだ分かっていません。エサが豊富にあると猫同士の距離がぐっと近くなったりと、関わり方も変わってくるようです。 ―猫は外で自由に生きるのと、人間に飼われるのはどちらが幸せなのでしょうか? 何を「幸せ」とするかは意見が分かれるところだと思いますが、寿命の面からみると、圧倒的に人に飼われている猫の方が長生きですね。動物にとって最大のストレスはエサをどう獲るか、ですから、エサの心配がまるでないという意味でも飼い猫の方が楽。ただし逆に言うとそれはストレスがなくてつまらないということにもつながるかもしれないのですが……。だから室内飼いだとしても、刺激を与えるよう考えてあげることいいでしょうね。爪研ぎ、おもちゃ、上下運動ができるような仕掛けなどを整えてあげることで猫にとってはすごくいい環境になってきます。 実はエサも、いっぺんにどさっと出されるよりは、家の中の色々なところに隠してあって探しながら少しずつ食べたり、穴の中に隠してあって手で掘り出しながら食べたりするようなスタイルが、猫の元々の習性に近かったりもするんですよ。でもよく考えたらそれは人間も一緒。決まった時間に食べ物が出てくるけど、何もすることのできない人生なんてすぐに飽きてしまいそうじゃないですか?5.猫の習慣のなぞ
―袋や箱に入りたがるのはなぜですか? 小さな箱や袋に入っていくのは、木のくぼみや地面の小さな穴など、身を守れる場所に住んでいた昔の習慣の名残りだと思います。ビール箱に突進していく猫の「まる」が人気になりましたが、あれはエサを獲っていた狩猟本能の名残ですね。 ―うちの猫は布を食べます。お母さんの服とか毛のもの(毛布とか毛皮)をちゅうちゅう吸ったり舐めたりする子もいます。原因があるのでしょうか? これは“ウールサッキング”という問題行動のひとつです。布を食べてしまって、腸閉塞を起こしてしまうのが心配です。行動治療を行ってくれる獣医に相談して、薬を処方してもらった方がよさそうです。 ―おもちゃで遊んであげようとすると、いつもまずは爪を研ぎ始めます。あれは何のためなのでしょうか。我が家では「溢れる戦意を調節している」と勝手に話していますが。 確かにやる猫はいますが、理由はよく分かりません。おそらくはカーミングでしょうね。“溢れる戦意を調節している”というのは正しそうです(笑) ―我が家の猫は髪の毛(束)をみると瞳孔が開き飛びかかって来たり、爪を立てたり、噛んだりします。毛繕いとは違うかんじです。なぜでしょう? 遊んでるだけでしょうか? 瞳孔が開いたりしているのならば過剰なグルーミングで、これも問題行動のひとつです。エスカレートすると頭を噛まれたりしかねないので、これも獣医になるべく早く相談してみてください。 ―妹の体操着(着ていたもの)の匂いを嗅いでは、その上でゴロゴロしたり、服を噛んだり両手で挟んで猫キックをして興奮しています。フェロモンの影響ですか? 猫は女の子です。 性的なことではなく、妹さんのことが元々好きで、自分に妹さんの匂いをつけたり、逆に自分の匂いをつけたりといった情報交換、マーキングを行っているのだと思います。これは自分の家という慣れた環境で好きな匂いがするからこういう行動になっているケース。動物病院など知らない場所へ行くときに、家でいつも使っているタオルを持っていくと慣れた匂いがあって安心するという風に応用ができるでしょう。 ―生後4ヶ月ぐらいなのですが、最近私の指を吸います。吸いたくて指を探すほどです。このまま吸わせててもいいのでしょうか。 可愛いのでそのままにさせてしまう飼い主さんが多いのでしょうが、生後4ヶ月というと完全に離乳もしていますので、これは絶対にやめさせた方がいいです。噛み癖になってしまったり、歯が生えて力が強くなって人にケガをさせたり、あるいは吸ってはいけないものまで吸ってしまったりしかねません。本来は、生後1~2ヶ月で離乳が進んで吸う行為は減り、母親も歯が生えて痛いので吸うことを拒否して吸わなくなるのが自然な流れなんです。離乳が上手くいかなかったのでしょうが、猫のためにも、飼い主さんが意識して突き放すようにして、やったらダメだということを分からせてあげてください。 ―9歳になるうちの猫は赤ちゃんの頃からお気に入りのタオルケットを前足で揉みながら吸うのが好きです。小さい時にお母さんと離れた子にある、お母さんのおっぱいを吸う行為だと思いますが、大人になっても続けさせていても問題はないでしょうか? また最中に触ってあげたり近くで見ていると、さらに興奮して吸っているのですがそういうものなのでしょうか? 揉むだけだったら全く心配ないので心ゆくまでやらせてあげてください(笑)。過剰にならない限りは問題ありませんが、タオルケットを食べたり吸ったりしていたら要注意です。6.猫の感情のなぞ
―ネコが本気で怒るとき、悲しむ時はどんな行動をしますか? うちで飼っていた猫は怒った時は技の切れ味が全然違いました。あと悲しい時は隠れていたような気がします。 猫にも感情はあって、怒っているときのボディランゲージなどはその例。でも“悲しいとき”と言っているときに猫が本当に悲しいのかどうかは分からなくて、人間が自分の喜怒哀楽を猫に投映しているケースが多いように感じます。 ―多頭飼いの猫は、仲間の猫が死んでしまったりしたとき、そのことを理解して、悲しんだり落ち込んだりしてしまうんでしょうか? 特に仲がよい場合など、心配です。 元気がなくなることはありますし、食欲がなくなることもあるのですが、それが悲しいからなのか、というのは分かりません。今までいたものがいなくなったり、飼い主さんの様子が違ったりといった環境の変化は、とても些細なことであっても確実に敏感にとらえますから、それが行動に結びつくというのはあるでしょうね。 ―室内飼いの猫です。窓の外をじっと見ていますが、何を考えているのでしょうか。 これも外の音を聞いているのだと思います。もちろん、その様子を見て猫の感情を想像するのは自由です(笑)。 ―あまり人間になつかない猫は、猫の友達がいないと鬱になることはありますか? あまり人間になつかないということは、社会性の低い猫なので、他の猫がいたら逆にストレスになるでしょうね。だからいなくても心配することはありませんが、他の猫がきたら意外と上手くいくというケースもありますから、いちがいには言えませんけどね。一匹だけで飼っている猫が家に帰ったらあちこちに粗相をしていたり、物を壊したりしているとすれば、それは一匹なのがストレスになっているのでしょうが、ただ寝ているだけだったら心配はありません。「友達がいないと寂しいかな」というのは人間側の勝手な理解。ともすれば「かまわなくていいからエサだけちょうだい」という猫もいますから、その辺りは見きわめてください。7.猫の飼い方のなぞ
―猫は自分の生の期限を感じると姿を消すと一般的に言われていますがなぜなのでしょうか? 以前一緒に暮らしていたうちの猫がそうでした。まだ12歳くらいだったので死期を悟ったとは思えません。もちろん時間をかけて探しましたが見つかりませんでした。 死ぬときに姿を消すのではなく、体調が悪いときに、体調を回復するために静かな隠れた場所に行くのです。野性の時からの名残ですね。体調が悪いときに敵が大勢いる場所では休めませんから。「猫は自分の生の期限を感じると姿を消す」というのは、やはり具合が悪くて隠れにいってそのまま命が尽きてしまったのが、こういう風に信じられているのだと思います。 ―首輪の鈴は猫にとって不快、と聞いたことがありますが本当ですか? たまに脱走するので分かるようになるべくつけてたいのですが……。 最初は嫌がるかもしれませんが、よほど大きな鈴でなければ慣れるので全く問題ないでしょう。それよりテレビの音や電話の音など人間の生活音のほうが音としてはずっと大きいのでストレスになることがあります。また、鈴はともかく、飼い猫であるならば首輪自体はつけておいた方がいいでしょうね。 ―ドッグフードをあげても大丈夫ですか? ダメです。キャットフードにはタウリンが含まれていますが、これは猫が食物からしか摂取することのできない必須栄養素。犬は自分で合成できるので入っていないのですが、猫はこれができない。欠乏すると様々な病気につながりますので猫には猫のエサをあげてください。逆にキャットフードを犬に食べさせることはできなくないのですが、キャットフードはカロリーが高く肥満につながります。やはり犬も犬のエサがいいんです(笑)。 手づくり食が流行っているようですが、タウリンを必ず入れなくてはならないこともあって猫のエサを作るのは相当難しく、栄養士さんでも困難なほど。可愛いあまりごはんも作っているつもりで、猫の健康を損なうこともありえます。最近ではペットフード安全法も施行され、エサの情報がきちんと開示されるようにもなってきていますから、安全なフードを選ぶことが賢明だと思いますね。それから、猫は偏食も強いので、小さいときに色々なフードをあげておいた方がいいというのはあります。それの弊害が年をとったときに出てきかねないですから。 ―ハムスターや犬など、「仲が悪い」とされている動物と一緒に飼うことはできますか? 上手に会わせてあげられれば、どんな動物とでも一緒で大丈夫ですよ。犬と遊ぶ猫もいますしね。 ―地震など災害への備えはありますか? 首輪をつけてマイクロチップは入れておいた方がいいですよ。見た目と情報で飼い猫であることが分かるようにしておくことで、もしはぐれても帰ってくる確率はぐっと高くなります。避難生活では、エサもトイレもままならないことが多いので、いろいろな物を試しておくのはひとつの方策かもしれません。
2005年にスタートした人気ブログ「うにの秘密基地」の雄猫・うにさん。アメリカンショートヘアとチンチラのMIXという、美しい毛並みと大きな黒目に魅了される人も多いはず。飼い主である、うにまむさんの愛情をたっぷり受けた、うにさんに会ってきました。
〈うに/雄猫/7歳〉
—ブログ「うにの秘密基地」を始めたきっかけは?
「幼い頃から猫を飼いたかったのですが、ずっときかっけがなく、一人暮らしをすることになってようやく猫を飼えることになったんです。うにと暮らし始めると、こんなこともするんだ、あんな表情もするんだと、発見がたくさんあった。それを記録したくて、日記のような感覚でブログをスタートしました。ちょうどブログが流行り出した頃で、気軽な気持ちではじめたんです。自分の記録として使っていたので、当時はこんなにたくさんの人に見てもらえるなんて想像もしていませんでしたね」
—うにさんとの出会いは?
「里親募集している団体に行って探していたのですが、一人暮らしということで、審査がなかなか通らなかったんです。いくつか団体を回ったのですが、全部断られてしまって……。諦めかけていた時に、ネットで見つけたのがうにです。もうこの子だ!と。これも縁だなと思っています」
—猫と暮らし始めて、どのような変化がありましたか?
「いたずら好きなので、仕事から帰ったら、何かがひっくり返ったり、カーテンがボロボロだったり(笑)。猫って、もっと寝てばかりの落ち着いた性格だと思っていたので、毎日が驚く事ばかりでした。そんな発見を記録したくて、日々ブログにアップしていたんです」
—ブログを初めて、周りからの反応はどうでしたか?
「じわじわと広がっていった感じです。ランキングに登録したのも、バナーを貼りたいと思って参加しただけで、みんなにうちの子をみてもらいたい!という欲求はそんなになかったんです。そのうちに、写真への反応が増えてきて、ランキングがどんどんあがっていき、だんだん見てくれている人を意識するようになりました。でも、自分が面白いと思っているところを撮っておきたいという気持ちが一番なので、自分のためにやっているようなものです」
—うにまむさんのブログは、ただ写真をアップするのではなく、台詞をつけたり、漫画のコマ割りのように、ストーリーがありますよね。
「友達に送るメールひとつとってみても、オチをつけたいんです。どうにか面白くできないかなって、いつも考えていて。ブログも誇張しているわけではなく、起きたことをそのまま書いているのですが、どうせなら面白く笑えるように書きたいと思っています」
—写真がとてもきれいですよね。撮り方のコツはありますか?
「うにはカメラ自体を怖がることもないですし、常にカメラが片手にあるので、撮られることに慣れているのかなと。一日に40〜50枚くらい撮ります。左手で遊びながら、右手でカメラを持って連写すると、面白い瞬間を撮れるんです。でもずっと一日中、カメラを構えているわけではないんですよ(笑)。ごはんのときや、遊ぶ時に撮るくらいですね」
〈ももじろう/雄猫/推定10歳〉
—首輪やご飯台など、手作りでグッズを制作もしていますよね。
「最初は、妹がももじろう(妹さんの愛猫)の為に作っていて、私がそれを真似して作り始めました。市販の首輪ってちょっと重い気がしていて、縫うだけでつくれるので、簡単なんですよ。おもちゃも自分が試してみたいものを使ってみて、いいものであればブログで紹介しています。ももじろうは、気に入ったものしか使わないのですが、うには新しいものにも好奇心旺盛で、楽しんでくれる。妹とは2年前に同居することになったのですが、2匹いるとそういう性格の違いも面白いんです。成猫の雄同士が途中から一緒に暮らすことに不安はあったのですが、いまでは2匹とも仲良しです」
—ブログを書籍化した本が、すでに3冊でています。人気がでてきたことで、変わったことはありますか?
「書店で手にとってくださってから、ブログを知りましたという反応もけっこうあって、ありがたいですね。今日のように取材に来てくださることもありますが、猫は外に連れていくこともないですし、私とうにとの暮らしは全く変化ないです。毎日更新するのは大変じゃないですかといわれることもあるのですが、日々、なにかしら面白いことがあるんです。ごはんの催促とか遊び方とか、発見の連続。ただそれを書いているだけです。何かメッセージがあってやっているわけではなく、日々の日記のような感覚でやっているので、ちょっとした楽しみのひとつくらいに気軽に見てもらえたらなと。やっぱり、実生活は大変じゃないですか。だからこそ肩肘張らず、楽しもうよって。このやる気のなさが(笑)、うにの可愛さとともに伝わればいいですね」
ブログ「うにの秘密基地」
http://ameblo.jp/sauta19/
【猫のなぞに迫る!】 〜麻布大学 獣医学研究科 [前編]
「猫は夢をみるの?」
「飼い主の言葉は理解している?」
猫と暮らしていると、さまざまな疑問がでてきます。そこで、twitterやFacebookに寄せられた猫にまつわるたくさんのなぞを、猫の行動学を研究している、麻布大学 獣医学研究科 動物応用科介在動物学研究室・大谷伸代先生、獣医学科 微生物第一研究室・宮地一樹先生におうかがいしました。
後編はこちら。
https://ilovedotcat.com/ja/5893
1.猫という動物
―猫がほかのペットと違うところはどこですか? ペットは今多様化しているので、猫だけがこうだ、と言い切るのは難しいと思うのですが、長くペットとして人間のそばに生きてきた犬と猫とで比較するとすれば、人間による選抜がどれだけ加わっているかが大きな違いです。犬は繁殖を人間が管理し、チワワからドーベルマンまで、人の役に立つためにさまざまにかたちを変えてきました。猫にはそういうことはなく、サイズやかたちは、種によって大差ありません。 それから、基本的には犬は群れの動物、猫は単独行動の動物という点も違いますね。猫は犬ほど人との結びつきは強くありません。とはいえ個体差はあって、猫によってはすごく甘えん坊なコもいますから、いちがいには言えないのですが。 ―インドの猫はカレーを食べると聞きますが本当ですか? 人間の周りで暮らしてきた動物ですから、エサとして残飯を食べてきたという歴史は大きいでしょう。インドの猫はカレーを、イタリアの猫はパスタを食べるというのは聞いたことがあります。猫の好きな食べ物を聞かれたら、日本人の8~9割の人が「魚」と答えるでしょう。でも普通に考えてみたら、猫に魚を獲れるわけがない(笑)。ネズミとかなら現実的でしょうが……。これも、魚中心の日本の食事が大きく影響しているのではないでしょうか。 海外にちょっと面白い研究があって、猫の味の好みを調べているのですが、それによると一番好きなのが羊。次に牛、馬、豚、鳥で最後に魚が来る。この結果も日本だと魚が上位に来るかもしれない。過去に何を食べているかは、猫の嗜好に大きく関わってきます。 ただし、冒頭のインドカレーについては、食べさせるのは全くお薦めできません。香辛料もタマネギも塩分も猫の身体にはよくありませんから。とはいえ魚も食べ過ぎると黄色脂肪症という病気になってしまいます。何にせよ、偏食・過食はいいことではないんです。よく言われるネギ類や甲殻類、チョコレートなどといった食べ物のほかに、猫が意外とよく食べる植物のなかにも、毒になるものは多いので気をつけてください。たとえばシクラメン、ユリ科全般などはダメなんですよ。2.猫のコミュニケーションのなぞ
―猫って飼い主の言葉は理解してるんですか? 人が人の言葉を理解するようには理解できないと思います。悪いことをしたときに「こら!」と言うと「にゃあ」と鳴くようなことは、言葉ではなくて感情の気配を感じているのでしょうし、エサをあげるときに「ごはんだよ」と呼びかけると寄ってくるとか、おやつが欲しいときに足もとに言ってにゃあと鳴くとか言ったことは、言葉というよりは“音”とそれがもたらす結果を学習している。ある音が出たときに、こうすればいいということを覚えているんですね。ごはんが食べたいときに足もとでにゃぁにゃぁ言うといいとか、撫でてほしいときは見上げて甘えればいいとか、猫の方で分かっているんですよ。そういう意味では人間の方が操られている(笑)。夢のない話に聞こえるかもしれないけれど、飼い主さんと猫の関係でコミュニケーションが成立していれば、それはとてもいいことだと思います。 ー猫は人間1人1人を見分けることができるのでしょうか? 間違いなくできます。見た目よりは匂いや音によるものが大きいでしょうね。嗅覚は犬に負けず劣らずいいですし、聴覚は図抜けていいんです。人間と共に生きる動物ですから、ごはんをくれる人とそうでない人、またかわいがってくれる人とそうでない人は見分けなくてはいけないんです。 ―猫には、霊感があるのでしょうか。夜とかに、何もないのにしばらく見続けていることがあるので、 何か見えてるのではと思うのです。 前の質問と少し重なりますが、何かが見えているというよりは何かが聞こえているのだと思います。人間はもちろん、犬より抜群に耳はいいので、たとえば壁の中の配管を流れる水の音とか、電気製品がたてるかすかな音とかいうような、ほんのわずかな音が聞こえているのではないでしょうか。霊感があるかどうかは……ちょっと分かりませんね(笑)。霊が立てている音があるかもしれない。それはなんともいえません。 ―我が家の猫は夫に異常に攻撃的です。猫には上下関係のような区別をするのでしょうか? 猫は元々が単独行動の動物なので、優先順位はあまりつけません。もし誰かが特に嫌われているとしたら、知らないところで何か嫌がられることをしたんだと思います。このケースで、もしご主人ケガをするほどに猫が攻撃的なのであれば、なるべく早く対処した方がいいですよ。攻撃は恐怖から来ていますから、猫がものすごいストレスを受けているということなんです。四六時中恐怖にさらされているのはよくありません。恐怖の原因をしっかりとつきとめて改善するためには専門的な知見が必要なので、動物行動学の専門の医師の診察を受けた方がいいケースもあるんです。 ―最近猫が突然トイレを使わなくなってしまいました。どうしてでしょうか。 これも先ほどと一緒。必ず何か理由があるはずです。たとえばおしっこをしている時に飼い主がドタドタと歩いてきた、みたいなことが理由になりうるんですよ。どんなに心配しても、些細なことすぎて気づかなければ、粗相は治らない。飼い主さんが困る問題行動の大半は、猫のストレスの現れ。そのことを自覚しましょう。 ―猫同士は会話していますか? しています。会話というよりはコミュニケーションという表現の方が正しいでしょうが、音、匂い、ボディランゲージなどを使います。最初に発達したのは匂いによるコミュニケーション。嫌いな猫同士が会わなくて済みますし、匂いをつけておくと長持ちしますから。その次に発達したのが鳴き声など音によるコミュニケーション、そして毛を逆立てたりするボディランゲージと続きます。ちなみに、猫同士の会話というと「にゃあ」「にゃあ」と言い合う風景を想像しがちですが、あの鳴き声は成猫同士ではほとんど出しません。猫同士で出すのは母子関係だけですね。逆に飼い主など人間には「にゃあ」と鳴く。人間と猫の関係は母子関係に近いといえるでしょう。 ―約1歳のオス猫2匹目が毎日取っ組み合いしてます。大事には至らないのですが、これは仲がいいのか悪いのかどちらでしょう? おそらく仲がいいのでしょう。ケンカというよりは遊んでいるだけで、噛んだり取っ組み合ったりしていても、大事に至らないのであれば心配することはありません。猫のほんとうのケンカはどちらかがケガするくらいまではやりますし、家猫同士で本当に険悪だったら、別々の部屋にいて会わないようにすると思います。取っ組み合いに入る前の猫にも注目してください。背中の毛を逆立てて、耳も倒れ、ケンカの時の特有の声を出しているのが本気のケンカ。ごろんと腹を見せて転がったりしているようなら、それは遊んでいる証拠です。3.猫のからだのなぞ
―猫は暑さに強そうですが、どうやって体温調節しているんでしょうか。 品種にもよりますが基本的には猫は暑さには強くありません。足の裏にしか汗腺がないので、体温調整が難しいのです。逆に寒さには比較的強いんですよ。「猫はこたつで丸くなる」と歌にありますが、実はそんなことはない。雪国の猫は雪の中でも平気で遊びに行きますよ。とはいえ汗腺がまるでない犬よりは足の裏から汗をかく分、まし。猫は全身を舐めてその気化熱で身体を冷やしたりもしています。犬は口を開けてはあはあと熱を出す“パンティング”を行いますが、猫もあまりにひどい暑さだとパンティングをします。それから、暑いときに涼しい場所を、寒いときに暖かい場所を探すのが上手。猫のいるところへ行くと心地いいというのは確かですね(笑) ―うちの子はものすごいカギしっぽです。カギしっぽってどうやってあんな風になるのですか? 複数の遺伝子の支配下でしっぽの形状が決まるとされています。ただし日本の猫のしっぽの歴史は世界的にみてもかなり特殊。江戸時代、猫は年をとると尾が二股に分かれ、妖力を得て人肉を食う「猫又」になるという猫又伝説が流行し、二股のしっぽにならないように尾を切るという習慣がありました。しっぽの長い猫が嫌われていたために、カギしっぽやボブテイルと呼ばれる短いしっぽの猫の割合が今もとても高い。カギしっぽは昔の蔵の錠前のイメージから、商売繁盛のお守りとされています。ボブテイルは本当に珍しいので、欧米の方などは見ると喜びますね。昔の浮世絵なんかに描かれている猫はみんな短いしっぽなんですが、この頃は欧米の種が入ってきて、野良猫でも長いしっぽの猫が多くなりましたね。 ―ねこ掴みをするとおとなしくなるのはなぜですか? 首の後ろをつかむやり方ですね、“ねこ掴み”って言われているとは知りませんでした(笑)。不動反射と言って、小さい頃に母猫にくわえられて移動していた頃の名残です。まさにクロネコヤマトのロゴマークになっている光景ですね。ただあれは、体重が軽い子猫だからできること。成猫になって体重も重くなってからやると本当に痛いのでやめてください。 ―なんで、猫の柄ってあんなに多彩なんですか? 一体何種類くらいあるんでしょうか。 白、黒、赤(茶)、これが混ざった斑、さらにトラ柄、キジ柄などの色柄が遺伝によってあらゆる出方をしますので、色柄の種類は無限です。ただ興味深い話があって、猫のクローンは元の猫と同じ色柄にはならないことが確認されているんです。つまり遺伝子だけではなくて母親の胎内の環境が色柄にも影響している。分かっていない部分は大きいんですよ。 ―うちの猫(生後三ヶ月、白黒猫)はめったに鳴き声をあげないのですが、あまり鳴かない猫もいるのでしょうか? それとも大人になったら鳴くようになりますか? 品種によっては鳴かない猫もいます。あまり心配する必要はありませんよ。 ―小さなお人形をくわえながら、後ろ足でふみふみします。ふんばってるような感じもしますが、何をしているのでしょうか? 痔にならないか心配です。 もし去勢をしていなくてこの行動をしているのなら発情して交尾しようとしているのかも……。痔にはならないでしょうが、ストレスになっていそうでかわいそうですね。お尻をくっつけて歩くのはうりざねギョウ虫という虫がいて痒いからこすっている可能性があります。この場合は病院に行ってみてください。 ―猫も夢を見ますか? 寝ていた猫が急に起きてひと声鳴き、私を見るとまた寝る、ってことがあるんです。 夢は見ます。睡眠時の脳波が人間と同じで浅い眠りのときと深い眠りのときがあったり、眼球運動もあったりすることが研究で確認されているんです。ただしどんな夢を見ているのか、また夢と認識しているかは分かりません。ひょっとして猫にとっては全部が現実かもしれない(笑)。犬も同じで、たまに寝ながら声を出したり、走るように手足を動かしたりしていますよ。 〜続きは後編(近日公開予定)で。
「HAPPY MUSIC FESTA 2012」レポート
9月 8、9日の2日間、恵比寿ザ・ガーデンホールで開催された「HAPPY MUSIC FESTA 2012 vol.3~Toward ZERO~」をレポート。犬、猫好きアーティストが集結し、ペットの殺処分0を目指すためのトークやライブ、動物福祉団体による里親会や物販のほか、ペットフードのサンプリングも行われました。
【1日目】
東京公演の1日目に登場したのは、2匹の猫と暮らしているというバンドbonobos。
サバ美さんとの出会いをきっかけに、すっかり猫吸いとしても認知(?)されてきた坂本美雨さん。ミグノンでのお散歩ボランティアも積極的に参加しています。Dragon Ashのダンサー・ATSUSHIさんとの共演も。
不法投棄されたゴミの山で保護した愛犬、晴太郎と暮らす柴田理恵さんと、雑誌「AERA」で悪質なペットショップや、殺処分の現状などを取材しつづけている、記者の太田匡彦さんのトーク。
「HAPPY MUSIC FESTA」盛り上げ隊隊長のモリマン モリ夫さんとまちゃまちゃさん。モリ夫さんはキャバリアという珍しい犬と暮らしながら、動物愛護のボランティアにも参加しています。
2歳の白い雄チワワと暮らしはじめて、毎日がますます楽しくなったというSuperflyさん。
先日、10年一緒に暮らした愛犬カブが亡くなってしまったというウルフルケイスケさん。そして、小学生の時に愛犬の死に立ち会ってからペットという存在について深く考えたというリクオさん、2匹の猫と暮らすうつみようこさん。
【2日目】
東京公演2日目はBONNIE PINKさんからスタート。ペットを飼いたいけれど、いまはライブなどで家をあけることが多いので、責任を持って飼わないという選択肢を選んでいるとか。
幼い頃から犬と暮らしていたというIMALUさん。数年前に愛犬をなくし、そこから愛護活動などにも興味をもったといいます。
モノマネメドレーを披露した清水ミチコさんも猫と暮らす愛猫家。
愛猫うたさんをilove.catでも取材させていただいた持田香織さん。 うたさんの記事はこちら。
猫との生活は18年になるというトータス松本さんと、昔「ジョン」という犬を飼っていたが最近は猫も好きというジョン・Bさん。
殺処分されていく犬猫をゼロにしたいという強い想いをもつアーティストたちの声に耳を傾けるお客さんたち。一日に600頭の動物たちが税金を使って殺処分されています。平成22年度の環境省データによると、犬は5万2000頭、猫は15万2800頭が日本で行政処分されています。その現実を受け止め、一日でも早く殺処分される動物がいなくなるように願っています。
イベントに出展していた動物福祉団体。少しでも興味を持った方は、ぜひチェックしてみてください。
認定NPO法人日本アニマルトラスト(JAT)
http://www.happyhouse.or.jp/
動物愛護団体 Rancontrer Mignon
http://rencontrer-mignon.org/
NPO法人 日本動物生命尊重の会 A.L.I.S.
http://www.npo-alis.org/
西脇動物の命を守る会
http://orange.zero.jp/zbf18744.boat/
NPO法人 あいがん動物を守るHOKKAIDOしっぽの会
http://shippo.or.jp/
渋谷区動物愛護推進ネットワーク
http://www.shibuya-animal-net.com/
一般社団法人 SORA−アニマルピースプロジェクト−
http://sora.ne.jp/
島根動物愛護ネットワーク
http://www.s-apn.org/
【猫キャラ図鑑】第二回 じゃらんのCMでおなじみ「にゃらん」の秘密
”私は、にゃらん”というフレーズでおなじみ、旅雑誌「じゃらん」の名物キャラクター「にゃらん」。川崎あたりに住んでいる普通の飼い猫だというにゃらんは、好奇心が旺盛。ついつい足をのばして旅にでてしまう、猫らしい自由奔放な性格だそう。そこで長年、日本各地を旅しているにゃらんについて、「じゃらん」広報部にお伺いしました。
ーなぜ、「じゃらん」のキャラクターに猫を採用したのですか?
猫は気ままな動物であるからです。猫以外の候補は特にありませんでした。にゃらんは、ぶらり旅が好きなのと、好奇心旺盛な性格が「じゃらん」のキャラクターにぴったりだったのでスカウトしました。
自然な彼らの表情や仕草は、旅行の楽しさを人間以上に伝えられるのではないかなと思っています。
ーにゃらんが首から下げているトランクには、何が入っているのですか?
好物の煮干し、手ぬぐい、何かあった時のため小判、「じゃらん」猫版(解読できるのはにゃらんだけ)が入っています。
ー最近、弟子が登場しましたよね。
ずっと一人で旅してきたにゃらんですが、そろそろ旅のお供がいてもいいからと考えたので弟子を起用することになりました。たまたま旅先で出会い、自由奔放なにゃらんに憧れて、ついてきてしまった子猫です。
はじめは、そんな弟子に動揺していたにゃらんですが、
CMでは弟子に旅の楽しみ方を伝授していこうとする姿が現れています。
ー 弟子のトランクには何が入っているのですか?
にゃらん師匠に教えてもらった、手ぬぐいと何かあった時のため小判を入れています。「じゃらん」猫版は、旅初心者の弟子にはまだ解読出来ないため、持っていません。
ー今まで旅した場所で、にゃらん本人がいちばん楽しんでいそうなところは?
弟子と旅した伊豆。
ー今までで一番気に入っている衣装は?
浴衣。アロハシャツ。
ー撮影時のハプニングや、もっとも苦労したエピソードを教えてください。
いつでもはしゃぎ回る弟子とは対照的に、にゃらん師匠は常に堂々としています。先を歩くにゃらん師匠を弟子が追いかけるシーンでは、演技指導をしなくても、自然と弟子が真似をする場面が印象的でした。
ー これから、にゃらんと旅してみたいところは?
紅葉スポット。関東・東北「じゃらん」10/1発売号の紅葉企画で、にゃらんと弟子が登場し、おすすめの紅葉スポットを旅しています。
ー猫と旅する人におすすめの旅館や場所は?
じゃらんムック「ペットでおでかけ」(9月26日発売)にて「ペットと泊まれる宿・レジャー施設」記事をご紹介しております。ぜひご覧くださいませ。
「じゃらん」の「にゃらん」サイト
http://www.jalan.net/nyalan/
ペットと泊まれる宿情報はこちら。
http://www.jalan.net/pet/
http://youtu.be/qbrkxAhXATU
漫画「天才 柳沢教授 タマとの生活」山下和美(講談社)amazon.co.jp
「モーニング」で連載されている漫画「天才柳沢教授の生活」から、柳沢教授と愛猫タマの話ばかりを厳選した一冊です。”道路は右端を歩き、横断歩道以外では道を渡らない”という、道路交通法を遵守し、自由経済の法則に忠実な学者が、いかに猫との心の交流をかわしていくのか。タマのモデルは、”18歳で天寿をまっとうした”という著者の愛猫タマリン。なかでも、「教授を見上げて」というタマの目線で描かれた作品は、猫と暮らしたことのある人なら、思わずあるある!と共感してしまうシーンが満載です。
【猫キャラ図鑑】第一回 「クロネコヤマト」の由来
猫のマークといえば、まず最初に思い浮かべるのは、ヤマト運輸によるクロネコのロゴマークではないでしょうか。そのネコマークの由来について、ヤマト運輸広報課の方にお伺いしました。
子どもの落書きから生まれた「クロネコマーク」
1957年に誕生した、子猫をくわえた母猫のクロネコのマークは、業務提携した米国の運送会社「アライド・ヴァン・ラインズ社」のマークが由来です。「アライド・ヴァン・ラインズ社」にはリスやカンガルーなどのキャラクターもあったのですが、当時の社長である小倉康臣はその中でも猫を選んで、オリジナルのデザインを制作しました。お母さん猫が、子猫が一番怪我をしないところを優しくくわえて運ぶ。その姿に共感を受けたといいます。 当時、広報部にいた清水がデザインをいくつか制作したのですが、なかなかいいデザインが浮かびませんでした。そんな時、お子様がデザイン案をみて、猫を黒く塗ったそうです。それをヒントに、クロネコのマークが誕生しました。 また、元のマークについていた「careful handling」というキャッチコピーをアレンジして、「まかせて安心」というコピーを掲げることになりました。弊社が商標登録している「宅急便」という名称は、ジブリのアニメ「魔女の宅急便」でも使われています。キャラクターとしても人気の黒猫のジジは、角野栄子さんの原作にも登場してます。偶然とはいえ、黒猫が宅急便というイメージを角野さんもお持ちになっていたのかもしれません。ヤマト運輸の社内用語は“ネコ”だらけ!?
セールスドライバー(SD)が持っている端末機は、集荷依頼がきた際「ニャー!」と鳴くんです。「目覚まし/メロディ/ニャー!/無音」の4つからSD自身が選んで設定しています。また使用している軍手にも、ゴム部分が肉球がになっているものもあるんですよ。 さらに、弊社で使用しているシステムの名称もキャットやネコなどといった名称が付いています。ヤマト運輸のすべての情報システムは「NEKOシステム(ニューエコノミカルカインドリーオンシステムの略)」といいます。日々改良を重ね、現在は「第7次NEKOシステム」を使用しています。営業所にある個人向けのお客様のクロネコメンバーズ用のタッチパネル端末は「ネコピット」といいます。普段何気なく使っている用語なので、気がついたら猫だらけですね。 ちなみに、宅急便集配車のダンボールは、窓をくりぬいて、猫さんの部屋として使う人も多いと聞きます。営業所やネット、フリーダイヤルなどで購入することができます。 ウォークスルーボックス 350円/http://www.kuronekoyamato.co.jp/sizai/sizai.html【ミニカーを読者プレゼント!】
【プレゼントは終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました!】 クロネコヤマト・ミニカー(非売品)をilove.cat読者の方にプレゼント!ilove.catのFacebookページにて、この記事をシェアしてくださった方の中から、抽選で5名様に差し上げます。ぜひご応募を! 応募先:ilove.catのFacebookページ http://www.facebook.com/ilovedotcatランコントレ・ミグノン主催「犬猫譲渡会」潜入レポート
2012年8月25日、動物愛護センターや福島の被災地から保護された犬や猫が、新たな飼い主との出会いをもとめて、ランコントレ・ミグノンが主催する中野のシェルターに集いました。小林マナさんらが内装を手がける、新しく出来たシェルターの壁には、ミグノンで預かりボランティアをしている、ゆーないとさんが描いたユニークな動物たちの絵も。さらに、ミュージシャンの坂本美雨さんもボランティアに参加。新しい家族を迎えたいという、たくさんの人であふれていました。犬や猫の譲渡会とは、どういった場所なのか。ミグノンを主催する友森玲子さんに伺いました。 〈ミグノンを主催する友森玲子さん〉 飼い主としての責任をもつこと 以前は千葉の東金にシェルターを構えていたのですが、ボランティアをしたいという方にとっても遠かったので、都心に拠点を持ちたいと思い、この場所(中野シェルター)になりました。譲渡会を開くにしても、アクセスがよいほうがいいかなと。今回は、ほとんどが東京都の動物愛護センターで保護された動物です。一部、福島で保護した被災動物も含まれています。 新しい家族を迎えるにあたり、まずアンケート用紙に記入いただき、書類審査後、実際にお宅に伺い動物を飼う事ができる住まいなのかといった環境チェックをさせていただきます。問題なければ、その日からトライアルをスタート。改善が必要な場合は、動物は連れ帰り、調整していただいてからトライアルになります。 譲渡会に来る方は、以前に動物を飼ったことのある人が多いのですが、たまに初めて動物を飼うという人もいらっしゃいます。基本的な相談には乗りますが、お手本になるような飼い主さんになってもらいたいと考えています。なので、犬を飼う事にした場合は、家庭向けの訓練師さんにしつけを教わったり、また栄養学についてなどもご自身で学んでいただくことになります。例えば、散歩の際、きちんとしつけられていたならば、動物愛護団体から引き取ったということも、周りの見る目が変わります。そこでギャーギャー騒いでしまう犬だと、どうしても白い目で見られてしまう。猫の場合ももちろん、室内飼いでベランダには出さないようにといったことをきちんと理解して、飼っていただきます。 被災動物と人との関わり 震災があってから、預かりボランティアをしたいという方が増えています。ただ、すでに何匹か飼っている場合、再び地震が起きて避難しなければいけないという時にどうするか考える必要がありますよね。避難所では、ペットの持ち込みに制限があり、一人暮らしで何匹も飼っていたら、どの子を優先させるか決められない。いくらボランティアをしたいと考えても、責任がとれる範囲で飼うべきだと思います。 現在もまだ、震災が尾を引いているので、災害時にどうするかをきちんと考えてくださいと伝えています。避難用のキャリーバックやご飯の用意がしっかりできているかなど、日頃から気をつけて欲しい。家にとどまれなくなり、身一つで動物と避難生活ができるか。そこまで考えて、動物を飼うことに責任をもってほしいんです。 動物たちは常に飼い主を求めている 猫の場合は、野良猫が子猫を産んで、それを保護して警察などに届けてしまうと、そのまま愛護センターで処分されてしまうんです。助けたつもりでも、処分の手助けをしていることになる。もし少しでも保護したいという気持ちがあるのであれば、費用がかかりますが動物病院に連れて行くべきです。全く動物を飼ったことのない人が、通勤途中で子猫を拾ってしまいどうしていいかわからないという問い合わせがくることもあります。その場合は、募集のやり方を教えて、飼ってくれる人をご自身で探してもらいます。 夏にかけて、愛護センターに持ち込まれる動物が一気に増えるんです。旅行に行くから手放すという単純な理由ではなく、そもそも愛情がだんだん薄れていて、仕方なしに飼っていた人が、旅行に行く際にペットホテル代がもったいないよね、ということで処分してしまう。また、引っ越しにともない、ペット不可の物件になってしまい手放す人も多いですね。引っ越しと長期休暇のタイミングはたくさんの動物が愛護センターにあふれています。また、子猫も毎日どんどん処分されている。常に動物たちは余ってしまっているので、飼えるかもしれないと少しでも思ったら、譲渡会にどんどん足を運んでほしいですね。 愛護活動を人生の趣味として楽しむ 私にとって、愛護活動は趣味です。食べる為に働かなくてはいけないのですが、業務終了後のアフター5と休みの日は趣味にあてている。いまはその趣味がややオーバー気味ですが(笑)。動物愛護をするには人生を捧げなくてはいけないというのではなく、趣味としてやっているだけなんです。自分の仕事をきちんとしながら、休みの日に楽しくボランティアをするのが理想。ミグノンのボランティアさんたちは、暇で時間があるからやるという人よりも、普段の仕事も充実している方のほうが多いんですよ。 活動で一番辛いのは、動物たちを手放す時です。産んだ子をとられるような感覚になることもしばしば。でも、それを乗り越えて新しい飼い主さんに託し、次に処分を待っている子を助ける事ができる。また、譲渡会では普通の生活をしていては出会えないような業種や世代の人たちとの交流もできます。気持ちがくじけそうになった時は、処分を待っている子をみると、また助けようとガッツが湧いてくる。終わりのない活動なので、悲しんだり批判をしている暇はない。とにかく、積極的に動き続けるだけですね。 〈ミグノンの一時預かりボランティアとして参加している坂本美雨さん〉 【次回の譲渡会】 日時:9/22(土)12:00〜16:00 会場:中野シェルター(http://rencontrer-mignon.org/access/) *譲渡会は、毎月第2日曜日&第4土曜日に開催されています。 詳しくはこちら 一般社団法人「ランコントレ・ミグノン」 http://rencontrer-mignon.org/
ilove.catの写真担当、鈴木心がお送りする猫にまつわるコラム、題して「鈴木心のねこらむ」。
第五回 ついに猫界にもおしよせる3Dの波(って、ちょっと古い?)の巻
前回登場の英国式猫トランプに対して迎え撃つのは米国はKIKKER LAND社製の「3D cat card 」。しかも3Dメガネは必要なし。想像するだけでワクワクしてきますね。みなさま、心してご覧くださいませ。
カード裏側はシンプルなトランプ柄。プラスチック製なので、カード切り担当になって、あの手この手で自分の技を披露した方にはもって恋ならぬ、もってこい、との事です。(誰が?)
早速大富豪フリークの鈴木心による、大富豪重要カードから絵柄の紹介をさせていただいます。まずはエース。正直、猫の種類に弱い私では名前を判別する事ができないので、客観的な観察に基づきお話させていただきますと、なんだかみんなそっぽを向いているんでしょうか。撮影の際に餌でつったのでしょうか。エースにかかわらず、みんなソワソワしています。
キング。黒い。そう、米国の想像する王様とは黒い存在。独立戦争の影響でしょうか。
クイーン。おすわりに居眠りと集中力に欠けますが、米国人特有のパワーで制す、という事でしょうか。早速、小道具で読書にハートダイヤ……って、かなり直接的な表現でけしかけます!
ジャック!気品どころか、ハートのジャックは脱走しようとしています。これはかなり緊張感のない戦いになりそうです。大富豪中の士気の低下にご注意ください!
そして毎度おなじみのジョーカーは……
なんと、犬!
そうです、これが、あのアメリカンジョークというやつです。この犬、見てください。
「そんな事いわれても……」と、ちょっと困ったご様子。
しかし、忘れていませんか。
そう、3Dの事を。そこで、ちょっとカードを傾けてみると
なんと!!!!!絵柄が変わったではありませんか!
変わったのは絵柄だけですよ!やっぱり、彼ら……困っていますね。
これじゃあブラックジャックも、決まらない。
カードは全種類3D対応ですので、こちらも。
おーい!!!!!寝るな~、っと言う事で、今日はこのくらいでご勘弁くださいませ。
え!? どこが3Dだったかって?? それはKIKKER LANDさんにお問い合わせください。
まずは楽しいトランプをっ!とilove.catからはご提案させて頂きます。
3D cat card 1,260円 kikkerland.co.jp